カラフル(2010)(★★★★★)
自分もわりと大人になったわけで、少しくらい嫌なことがあってもちょっとはひきずるけれどすぐ立ち直れるようにはなった。しかし中学生のころはひどかったなー。プラプラの言葉を借りれば「ガラスのハートは粉々や」ってところか。
幸不幸というのは主観的なものだ。だから、他人から見たら大したことないことでも、当人にとっては世界の終わりに匹敵する問題だったりする。
そして中学生くらいの、視野がまだ十分に育っていない、育ちつつある時期っていうのは、どうしても不幸にばかり目が行きがちで、それこそ死んじゃいたいくらい思ったりするものだ。
多くの人は、ここまで劇的じゃなくても、いつか、なにかのきっかけがあって、世の中には自分が知覚できた世界だけじゃないこと、もっと幸せに溢れていることに気づく。
それはモノクロの世界がカラフルに染められるような瞬間だと思う。
面白いと思ったのは、その瞬間をもたらしてくれたのが、あくまでも他者だったこと。これは『プレシャス』とも共通しているかもしれない。
そしてエンドロールでまた新たなおどろき。
えっ、あれ宮崎あおい?
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