ark/L'Arc〜en〜Ciel
Release 1999.7.1
ラルクの通産6枚目のアルバム。「ray」との同時発売。
もうこの手のアルバムはいいとか悪いとかじゃなくて「好き」なんですよ。冒頭からの「forbidden lover」「HEAVEN'S DRIVE」「Driver's High」の怒涛の構成は90年代後半に青春時代を送ってよかったと感謝の念でいっぱいになります。
90年代後半は、90年代に続いていた音楽業界のバブルが結集した部分もあり、そんなに売れてないバンドの作品でもすごく音がよかったりするのですけれども、ましてや当時のスーパーバンド・ラルクをいわんをや。アレンジも当時の日本で最高のものが施されているといえますし、極めつけはhydeのボーカルでしょうね。耽美的でありながら表現力あふれるボーカル。あの耽美的な歌い方は表現を突き詰めた結果なのでしょう。
そのほかの曲で言うと、yukihiro作のテクノ?ナンバーM-6「Larva」も悪くない。この曲をラルクアンシエルの作品といっていいのかわからないが、この時期のラルクの間口の広さは素晴らしい。様々なものをとりいれて自分なりにポップにまとめる強度があったということだろう。それは、M-8「Perfect Blue」のハワイアンなども然り。
M-9「真実と幻想と」、M-10「what is love」はしっとりと聴かせる耽美的なhyde。どちらも美しい世界です。
ラストを飾るM-11「Pieces」は個人的にはアルバムを締めくくるには物足りない曲ではあるのですが、これは前編の締めと考えると悪くないかなと思います。
俺としては「ray」より「ark」が好きなのだけれど、それは俺がビジュアル系(っていうと怒られるけど)よりもポップスが好きなだからなのでしょう。
★★★★★★★★★☆