パンツの穴 キラキラ星みつけた!('90/鎮西尚一)
@桜坂劇場Cホール(沖縄国際映画祭)
1980年代から続いてきた尾籠なネタ多めの青春映画シリーズの(現時点での)最終作。1990年公開。
多分この手の映画にまじめな評論は意味を成さない。
おそらくこの映画がカルト映画として名を残しているのは、唐突に挟まれるミュージカルシーンの存在があると思う。
ただ、決してミュージカルとしての体は成していないし、ひどいもんよ。踊りも歌もずれている。
それでも矢島美容室よりは評価したくなる。
たとえば、「恐怖奇形人間」なんかもカルト映画として名高いけれど、俺はこの映画のカルトとされる後半部分以外にも、前半の裏日本の描写とか、映像の美しさとか、単純にフリークスたちの悲哀を描いたという意味でとか、そういった意味でも名作だと思うわけ。
これもね。普通の青春映画としてのパートも、なかなか優れているんじゃないかと思う。いや、もちろん映画としてはダメダメなところは多いよ。それでも、あの甘酸っぱさはいいね。
だからさ、ずれずれのミュージカルシーンも、演出の拙さも、それは若さの圧倒的なエネルギーに立ち向かうためには必要なことだったんじゃないかと思うわけ。
そう考えると「A Crazy Little Thing Called Love」の演出方針は正しいし、「君に届け」「がんばっていきまっしょい」などはおとなしすぎるともいえるな。
今の時点でも十分過大評価なのかもしれないけれど、まあ、寛容な方は見て損はないんじゃないかと。
役者陣も大杉漣さんとかいい仕事しているし。
それに、アイドル映画としての大原則も押さえている。西田妙子がとにかくかわいいからね。
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