OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

アメリカの夜('74/フランソワ・トリュフォー)

2011/3/28鑑賞

@シネマパレット

2011/4/1鑑賞

@シネマパレット




  観た時ゲラの人がいたけれど、本質的にはコメディよね。

  これを観て考えたのは、仕事について。

 

  全体を通して、映画という大仕事をこなす姿が描かれる。
  けれども、それを邪魔するのが恋愛。

  ここに出てくる人物は「お前ら全員発情期か!」ってな具合に恋にかまけている。

 

  特にアルフォート(ジャン・ピエール・レオ)ひどいな。
  こいつのほうが精神科にかかったほうがいいんじゃないかと思うくらい。
  いやさ、正直ジャクリーン・ビゼットみたいな世界最高峰の美女とセックスできたら手放したくないのわかるよ。
  でもさ、お前最初全然別の女を観てたじゃない。
  このアルフォートって人物、きっと愛された経験がないんだろうな。
  そりゃ、スターだし、相手には事欠かないんだろうけど、それでも、彼自身を愛してくれる人はいなかった
  そして、この映画の中でも現れなかった。
  一体これから先どんな一生を送っていくんだろう。
  そんなことを考えさせられた。

 

  俳優陣の中で一番マトモなジャクリーン・ビゼットだって危ない。
  まず、相当年高の夫を持っていることで、この人、ファザーコンプレックスがあるんじゃないかと思わせる。
  そして、恋愛の話を聞くと、病気で弱っているところに家庭を捨ててまで求婚したのが今の夫だという。
  そりゃジャクリーン・ビゼットみたいな(ry
  アルフォートへの接し方にも母性と同時にダメな男をほっとけないんだろうなと思わせられる部分があって、この人もこれから先大丈夫かなと思わせられる。



  それ以外にもいろいろ考えさせられるエピソードは多い。

  これをきちんと2時間に収めているところが素晴らしい。

  各々が恋愛という最大に個人的なことに夢中になって大仕事に支障をきたす。
  つまり、恋愛にはこういった側面もあるぞときちんと描いているところに好感が持てる。



  二回観るのがオススメです。

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