宇宙人ポール(★★★★★)
2012/4/28鑑賞
@桜坂劇場
グレッグ・モットーラ作品初鑑賞。
去年から話題になっていた作品。やっと観れました。
まず、改めて思うのが、こういった小ネタをちりばめた作品って、あとでシーンごとに思い返したりすると、そのシーンは止まっているように見える。いわば、マニアへの目配せなわけで、それは下手したら非常に自閉的な共感装置となりかねない。
しかしながら、この映画においてこういった小ネタやギャグは、全編を通して観ると、流れをまったくそこなっていないどころか、こういった小さなものへの共感の集合として、物語に加担する喜びを確かに発生させている。
それもひとえに、この作品がエンターテイメントとしての強度を保っているからだ。
演出の面では意外なほどオーソドックスだ。
ここが伏線になるなと思った所がきちんと回収される。
また、物語も典型的なロードムーヴィーで、登場時点で一見楽しそうに見える登場人物にも葛藤や抑圧された自我があり、それが宇宙人ポールを軸とする冒険の過程で解消されていくというお話。
ベタなんだけれども観てて気持ちいいんだよなー、これ。
例えば、あまりネタバレが好まれない作品なのでタイトルはあげないが、ちょっと前にライアン・ゴズリングとかエマ・ストーンが出ていたラブコメ映画で登場人物同士が思わぬところでつながって、一か所に集合するという場面があった。偶然に偶然を重ねこういう場面を出すということはすなわち、これはあくまでフィクションなんですよと宣言しているということだ。この映画にも登場人物集合シーンが出てくる。けれども、某ラブコメ映画同様、これもなんか許せる気がする。なんというか、悪い人がちゃんとひどい目にあっているし、それは確かに「死」なのだけれどもこの「フィクションだしコメディだから」という点で中和されている気がするのだ。それゆえ、鑑賞後感もきわめて、よい。
あとは、ポールのかわいらしい外見にも関わらず声が渋い(セス・ローゲン)ところとか笑えた。
ハッピーな気分になりたいときに!
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2012/12/21
- メディア: DVD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (22件) を見る