ゆきゆきて戦争映画ベストテン
注:『ゆきゆきて神軍』は選出しておりません。
毎年恒例、ワッシュさんの企画に参加致します。
と言っても、戦争映画はあまり得意ではないジャンル。なぜかと言うと、(これが戦争映画の戦争映画たる肝なのかもしれないけど)なんで戦ってるのかわからなくなるから。しかし、や、しかし、そういった娯楽として消化されない部分もまた、戦争映画を観るための愉しみなのだと思います。不謹慎な言い方ですが。
基本的には戦場描写の多い作品を選んでいます(一作毛色の違う作品もありますが)。
それでは選出(【】内は舞台となった戦争)。
①プライベートライアン(1998/スティーブン・スピルバーグ)【ノルマンディー上陸作戦】
③肉弾(1968/岡本喜八)【太平洋戦争】
⑤まぼろしの市街戦(1966/フィリップ・ド・ブロカ)【第一次世界大戦】
⑥大脱走(1966/ジョン・スタージェス)【第二次世界大戦】
⑧この空の花 長岡花火物語(2012/大林宣彦)【太平洋戦争】
#戦争映画ベストテン
以下選出理由。
①は何と言っても冒頭の描写に尽きる。過剰にも思えるが戦場とはこういうものかもしれないと思う。戦争よくないと思わせつつも、娯楽としての面白さもある稀有な映画。
②は例えば水浸しになった基地など映像的な魅力とともに、不条理劇としての素晴らしさに惹かれる。この不条理さも戦争に反対する理由になる。この枠だと、『緑はよみがえる』も入れたかった。
④は本当は戦争映画ではないのかもしれない。ただ、戦時中も生活は続いていたという事実に打ちのめされた。
⑤は、改めて選んでみると④の理由にも近いかもしれない。あの精神病院の連中の痛快さと言ったら!また会いたくなる。
⑥も非戦的な映画かもしれない。不謹慎かもしれないけど、間違いなく「楽しそうな」作戦シーンの数々と後半の落差は反戦映画としても良い構成。
⑦誰が誰だかわからなくなるほどの映像の嵐の中、ラストの神々しさに惹かれる。
⑧反戦的なメッセージはこれに代表させたい。大林監督が沖縄と戦争について描いてくれたらどんな作品が出来上がるのだろうと思わずにはいられない。