恐怖分子
台湾の監督・エドワード・ヤンの1986年製作の映画。初エドワード・ヤンだった。
ストーリーが複雑で、正直一回見ただけじゃわからなかった。ただ、印象的な映像は多いけれど、全体としてまとまっているわけではないし、ストーリーをわかりやすく説明しているわけでもない。こちらから進んでいかなければいけない作品だと思う。
ネット上で、この作品と北野武の「3-4X10月」が似ていると指摘していた人がいたけれど、それも判る気がした。正直、タイトルから想像していたのは、闇に生きるマフィアたちの駆け引きのような、そんなフィルムノワールだったのだけれども、それだけじゃ終わらない、脳内の映像が現実の映像と並列に映し出され、ラストで妄想が現実に影響を与えているような不穏な空気を出して(でも音楽だけは陽気に)終わる、というのが、他の映画では感じられない魅力があるなと思った。キューブリックの「博士の異常な愛情」にむしろ似ていると思ったけどね。
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- 発売日: 1999/01/21
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