OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

2017-01-01から1年間の記事一覧

『ELLE エル』

ポール・バーホーベンの長編としては10年ぶりとなる作品。 バーホーベンがやってくる。やあ、やあ、やあ。 ポスターの無表情な女ににらまれた瞬間から映画経験は始まっているのだ。 物語はイザベル・ユベール演じるゲーム会社の社長・ミシェルが正体不明の男…

『アウトレイジ 最終章』

北野武監督のヤクザ映画『アウトレイジ』シリーズの5年ぶり3作目となる作品。北野武監督作品としては通産18作目。 たけし映画の特徴は数学的であること。『そのバカが止まらないーたけしの中級賢者学講座』(新潮社)において、犯人が3人人を殺すシーンを…

『フィフティ・シェイズ・ダーカー』

アメリカの監督ジェームズ・フォーリーの作品。アメリカでヒットした官能恋愛小説『フィフティ・シェイズ~』シリーズの2作目となる。ちなみに、前作は観てません。 実はジェームズ・フォーリーの前作『パーフェクト・ストレンジャー』('07)は劇場で観ている…

『ローサは密告された』

フィリピンの監督、ブリランテ・メンドーサの2016年作品。マニラのスラム街を舞台に、麻薬売買で逮捕された夫婦を描く社会派作品。ブリランテ・メンドーサ作品は初めて観ました。 社会派作品を語る手法を僕は持っていないのかもしれない。フィリピンの貧困に…

『HIGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』

EXILEを始めとするプロジェクトLDHが中心になって製作された『HIGH&LOW』シリーズの劇場版2作目(スピンオフ除く)。 熱狂的なファンの多い作品であるので、批評には勇気がいるのだけれども、個人的にはそこまで合わなかったというのが正直なところ。 たとえ…

『散歩する侵略者』

劇団イキウメの舞台およびこれを原作とした前川知大の小説を原作とした黒沢清の長編映画。日本公開を基準に考えると前作『ダゲレオタイプの女』('16)より10か月ぶりとなる。 誰かが言った。この映画は黒沢清らしくない。またある人は言った。この映画には黒…

『きみの声をとどけたい』

マッドハウス製作の長編オリジナルアニメ映画。女子高生たちが夏休みにミニFMを通して交流する姿を描く。 さて、オリジナル企画だ。たとえば『君の名は。』('16)なら新海誠の文脈が、『ポッピンQ』('16)ならプリキュアを始めとする東映アニメーションの文脈…

『三度目の殺人』

是枝裕和監督の1年ぶりの13本目となる長編映画。主演は『そして父になる』('13)以来となるタッグの福山雅治に、意外にも初出演となる役所広司。 黒い黒い黒い。そもそも最近の是枝監督の映画は、ポスターが白を基調とした淡いイメージにも関わらず、いざ本…

『君の膵臓をたべたい』

住野よるによる小説の映画化。2017年製作。監督は『黒崎くんの言いなりになんかならない』('16)などで知られる月川翔。長編としては2011年のデビュー以来、11作目となるらしい。スゲェ! 内容は、内気な図書委員の高校生(北村匠海)が膵臓に病気を抱えて余…

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(2017)

1994年にフジテレビ系列でオムニバスドラマ『ifもしも』の一編として放映され、のちに劇場公開された岩井俊二監督の作品を、『モテキ』('11)などで知られる大根仁が脚本を手掛け、『魔法少女まどか☆マギカ』('11)などで知られるシャフトが製作したという、複…

『お嬢さん』

韓国出身の監督パク・チャヌクの長編としては3年ぶりとなる作品。2016年製作(日本公開は2017年)。日本統治時代の朝鮮を舞台としたコンゲームものであり、女性同士による恋愛映画というジャンル分けが難しい作品。 最初観たときの感想(そしてそれは今もあ…

『ベイビー・ドライバー』

イギリス出身のコメディを得意とする監督エドガー・ライトの長編としては4年ぶり5作目となるクライムアクション。 サイモン・ペッグらとタッグを組んだスリー・フレイバー・コルネット三部作に『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』('14)で決着をつ…