タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密(★★★★★)
2011/12/3鑑賞
@シネマQ
スピルバーグ初の3Dモーションキャプチャーアニメーション作品。原作は児童文学。
「タンタンの冒険」は原作を小学校のころ読んだ記憶がある。そのため僕はこの作品を非常にノスタルジックなファンタジーとしてとらえた。
さて、恥ずかしい告白をするが、実は僕、映画ファンであるにもかかわらずスピルバーグの新作を劇場で観るのは初めてだった。
一応、午前10時の映画祭で『激突!』(’73)を観たことはあるものの・・・。
そんなわけで、初めてのアップ・トゥ・デートなスピルバーグだったわけだけれども、これがものすごく楽しめた。
やっぱりね、臨場感。そういったものがものすごいと思った。
クライマックスの4分間にもわたる長回し。僕は『トゥモロー・ワールド』(’06)を連想した。ひょっとすると『タンタンの冒険』にいちばん近い映画はトゥモロー・ワールドなのかもしれない。どこが近いかというと、もととなる物語の骨子はある程度しっかりしているものの、主役はやはりその世界を最新技術で再現する技法のような気がするところ。そして、その技法があまりにも圧倒的すぎるためぐうの音もでないところ、など。
ただ、気になった点として、ハドック船長が正気を取り戻すきっかけがある。
彼はいわゆるアル中なのだけれども、彼が記憶を取り戻し、すなわち本来の自分を取り戻すきっかけとなるのが、これまたアルコールなのだ。
うーむ、すべての作品が道徳的であるべしなどという気はないが、少なくともこれは児童文学だし、また、アルコールというのは取扱いにデリケートさが必要な気がするのだが・・・。
まあ、そんなことはさておき。
これはやはり映画館で観ないと良さがわからない作品だと思う。
自分が幼いころに読んだ作品だけあって、ハラハラする気持ちも込みですごく懐かしい気持ちになったので。