OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

フラワーカンパニーズ「世田谷夜明け前」

 フラワーカンパニーズ(以下フラカン)は、僕にとっていつまでもフラカン兄さんなんだよね。どういう意味かって言うと、僕がマイナーな音楽を聞き始めた中学生ころ、フラカンのボーカル鈴木けいすけとベースのグレートマエカワがMCをやっていた番組「センスオブナンセンス」を観ていたからで、僕にとってはマイナーな音楽への道案内人であり、また、自身もそういった音楽家だって言う存在なんだよね。なんか、あの番組の場末感というか、東京なんだけど同時に田舎でもあるような感じは、僕が芸術に接した時に受ける感触の中で一番好きかも知れない。
 そんなフラカンがインディーズ落ちしたあとにリリースしたアルバム(2004年発表)。これ、今までのフラカンのアルバムで一番好きだ。演奏力は格段にアップしていて、バキバキのハードロックナンバーも鳴らせるし、そんなハードロックな伴奏に、まるで70年代のアニメソングのようなメロディの乗る「俺節」など、名曲が多い。今、アニメソングって書いたんだけど、演奏のほうはハードロックやパンク、ガレージなアコースティックスタイルなどいろいろあって飽きさせなくて、それでいてメロディのほうは基本的にフォークで、それが聴いてて統一感を感じさせる理由かも。ともかく、最高傑作です。詩のほうもいいので、世知辛い世の中に疲れたら聴きましょう。

世田谷夜明け前

世田谷夜明け前