OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

コーヒー&シガレッツ

2003年公開。製作国アメリカ。監督:ジャー・ムッシュ。出演:ロベルト・ベニーニ、スティーヴン・ライト、ジョイ・リー、サンキ・リー、スティーヴ・ブシェミ、イギ-・ポップ、トム・ウェイツ、ジョー・リガーノ、ヴィニー・ヴェラ、ヴィニー・ヴェラ・ジュニア、ルネ・フレンチ、E・J・ロドリゲス、アレックス・デスカス、イザック・デ・バンコレ、ケイト・ブランシェット、メグ・ホワイト、ジャック・ホワイト、アルフレッド・モリーナ、スティーヴ・クーガン、GZA、RZA、ビル・マーレイ、ビル・ライス、テイラー・ミード

 アルバイトが早く終わって、金曜日でせっかくいい雰囲気の日だったから、何かいい映画でも観たいと思って、レンタルで借りてきた。文句なしに面白かった。内容は、レストランでのコーヒーとタバコごしの会話のみを収めた11篇のショートストーリー。ジャー・ムッシュは18年もの間撮りためていたらしい。どの話も独立した短編だ。そのほとんどがオチてないんだけど、なんだかすごくいい空気感をしている。
 別に僕はタバコは絶対吸わないし、コーヒーもあんまり飲まないんだけど、これを見た後はタバコとコーヒーのある生活もいいかなと思った。多分吸わないが。
 豪華ゲストが続々登場するのだけれど、その誰もがジャー・ムッシュの世界になじんで、かつ自分たちのキャラを演じている。大体のキャラは本人役なので。個人的に一番面白かったのは、「いとこ同士」って言う短編で、これらのショートストーリーの中で唯一オチがつけられているんだけど、会話の端々から、売れない歌手のシェリー(ケイト・ブランシェット)が、映画スターのケイト(ケイト・ブランシェット。二役)にたいしてやっかみを持っているっていうのがわかって、けど面白い。これだけがオチているのも、そういったやっかみとか負の感情をテーマにしているだけに、落とすことで観客を満足させようとしているのかな。そういえばアルフレッド・モリーナとスティーブ・クーガンの「いとこ同士?」も割とオチているほうには入るけど、それも微妙にスターであるスティーブにいとこ同士だよなどとせがんで関係を持ちたがるアルフレッドなんていう負の感情をテーマにしているからかな。
 レンタルビデオ店では癒しの作品なんて紹介されていたけれど、むしろこれは小気味のいい短編を一品料理のように堪能する作品だと思う。いい食材で、調理法も見事だった。
85/100

コーヒー&シガレッツ [DVD]

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