OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

テルマエ・ロマエII(武内秀樹) ★★


(@シネマQ)
 批評を必要とする作品ではないので、細かい点は置いておく(魔女の概念が一般化したのはキリスト教以後では?等)。実際、わりと笑えたし。ただ、どうしてももっとがんばってほしかったところがある。
 クライマックスで重要な役割を果たす水が明らかにCGだったのは正直萎えた。服とか全然濡れてないし。それまで温泉とかいろいろ映っていて、水の映像が観客の記憶に残っているだけに・・・。大人の事情もあるのだろうけどもっとがんばってほしかったです。
 あとは、前作ではちょっとしか登場してなかった「奴隷」が出てくる回数も増えているので、それに対するルシウスの考え方がちょっとノイズになったかも。『それでも夜は明ける』を見たあとでは特にね。
 よかったところとしては、古代ローマのセットの豪華さは良かったし、あと前半のルシウスが日本に行く→アイディアを得る→ローマで応用するの流れはまあよかった。あのくらいの緩さで上映時間をもっとタイトにしたほうが好み。
 あとは、なぜがグラディエーターの動きが矢鱈本格的だったのと、前半に出てきた井口昇監督については特筆しておきたい。温泉とローマを行き来するタームでは役者に井口監督をはじめとする、あまり役者役者していない人の起用が多く、そこは他の映画では見られない演技のアンサンブルだったので、この映画自体は捨て置けないとは思う。