OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

ドラマ「世にも奇妙な物語 秋の特別編」

 「世にも奇妙な物語」じっくり観たのって何年ぶりだろう?少なくともここ数年は観てないし、また、ここ数年の作品はあまりいい評判聞かないのも事実。
 けど、今回見終わった後で素直に面白かったって思えた。心地よく裏切られたし、演出もかなりよかったんじゃないかと思う。前回よりもキャストは地味目だけど、ドラマとしてかなり質の高いものに出来上がってたんじゃないかなと思う。
・8分間 出演:坂口憲二山田優
 一話目で、どうなるんだろうと思わせつつ感動系だった(ラストでどんでん返しが待ってるんじゃないかと心臓に悪かったのも事実。「望みの夢」みたいな前例もあるので)。坂口憲二の演技もよかったし。良作だと思います。
・過去が届く午後 出演:松田聖子秋本奈緒美
 主演が松田聖子って聞いてあまり期待してなかった。確かに、松田聖子の演技は完全にアイドル演技で、時々首をかしげるところもあったけど、全体的に観ると脚本のよさからいい作品になっていた。ジャンルでいえばサイコホラーになるのかな。実はこの作品を観てる途中に電話がかかってきて、それで後からビデオで見直したんだけど、全体を通して起伏が少ない作品であった。けど、あのラストは予想がついたとはいえ十分よかったと思う。もっと演技力のある女優さんがやれば完璧に名作だった。
・影武者 出演:原田泰造木村多江
 今回のコメディ枠。「世にも」には珍しく時代劇で、「携帯忠臣蔵」以来か?まあ、「奇妙」な物語には必ず一本はこういうのが入ってて、張り詰めたムードにガス抜きをするんだけど。原田泰造の演技はまあまあよかったけれど、殿様役はもっと練ってほしかった気もするなあ。
ネカマな男 出演:椎名桔平森口瑶子
 今回のラスト2本は相当質が高かった。これもどこかサイコホラーな感じはあるけど、ラストのどんでん返しでやられた。後味は相当悪いんだけど、なんか見終わった後に胸に残って、それはほんのりとかほっこりとかそういった名前で呼んではいけない気がして、そんな気持ち。語彙力がないのでうまく説明はできないけど。
・越境 出演:木村佳乃佐々木蔵之介
 これはここ数年の「世にも」作品の中でも5本の指に入るくらいの名作じゃないのか。どこかSFを感じさせる設定で、中盤の、私たちと向こうの国の人の思想の違いをあらわにする木村佳乃の演技はこの2時間の中でもっとも目を奪われた瞬間だった。ラストは予想できたけど、あれがベストだとは思うし。
 余談だけど、独裁者の役の人をエンドロール見るまでずっと原田泰造だと思ってて、それが3話とのリンクを感じさせて微妙に怖かった。