OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

安野モヨコ「働きマン」

 モーニングに隔週連載している漫画です。
 なんというか、身につまされる漫画ですね。僕は明らかに「働かないマン」なんで。
田中の言った「オレは『仕事しかない人生だった』そんなふうに思って死ぬのはごめんですね」この台詞、僕が日常考えていることにもかかわらず、この漫画内で読んだときはすごく嫌悪感があった。おそらくそれは同族嫌悪だ。そして、それに対する回答としての松方の「あたしは仕事したな――って思って死にたい」の台詞に共感した。その後自分に突っ込んだけど。そんな生き方なんてできないくせに、って。
世の中は、仕事ができる人がいて、できない人がいて、そしてできない人は嫌味とか言われながらも許されてる。そういった状況は忌むべきだとは思うけど、僕も仕事ができないほうなので、多くはいえない。けど、常に自分に厳しくして行きたいとは思うし、それはきっと世の中の多くのダメ人間といわれる方でもその気持ち、すなわち向上心はもっていると思う。だからこそ、耳が痛い内容でも多くの人が耳を貸すのだ(それは安野さんの漫画表現のうまさも一因だけど)。
この漫画には多くの働く人たちの姿が描かれる。必死だけではダメだとか、テーマは実際重い(働くということの本質に迫ろうとしているから)。おそらく二巻以降では、田中の不真面目さとの決着もなされるのだろう。
「振り向いてるヒマなんかねえんだよ。いつだって真剣勝負なんだから。まずは目の前の仕事だろ」

働きマン(1) (モーニングKC (999))

働きマン(1) (モーニングKC (999))