OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

恋しくて

1987年 アメリカ
監督:ハワード・ドイッチ 製作:ジョン・ヒューズ 製作総指揮:マイケル・チニック、ロナルド・コルビー 脚本:ジョン・ヒューズ 撮影:ジャン・キーサー 音楽:スティーブン・ハギュー、ジョン・ミューサー 美術:ジョサン・F・ルッソ 編集:バッド・スミス、スコット・スミス
出演者:エリック・ストルツ(Keith Nelson)、メアリー・スチュアート・マスターソン(Watts)、リー・トンプソン(Amanda Jones)、クレイグ・シェファー(Hardy Jenns)、ジョン・アシュトン(Cliff Nelson)、イライアス・コティーズ(Skinhead)、モリー・ヘイガン(Shayne)、マディ・コーマン(Laura Nelson)、ジェーン・エリオット(Carol Nelson)

「プリティ・イン・ピンク(以下PIP)」の監督・脚本コンビが「PIP」の一年後に公開した青春恋愛映画。
 内容は、女性だが髪を短髪にしドラムをたたき男言葉を使うワッツは実は幼馴染のキースに惚れている。しかし彼は学園のマドンナ・アマンダに惚れているが、彼女は金持ちの息子・ハーディとつきあったり別れたりといった関係*1で、彼の取り入る隙はない。しかし彼はどうにかアマンダとデートにこぎつけるも、それがおもしろくないハーディは・・・というもの。
 この映画、よく言われているとおり「PIP」の男女を入れ替えただけのようなものです。だけど、結構楽しめた。「PIP」にあった、レコード屋でバイトして好きなミュージシャンを教えあうみたいな、時代に沿ったシーンがなかったのは、この映画をより普遍的なものにするためだったのかもしれない。けどたぶん「PIP」が残ってなかったらこの映画も残ってなかったんだろうなと思う。一言で言えば地味すぎるから。
 ただ、「PIP」との最大の違いは、主人公が最後に選ぶ相手。ワッツは「PIP」のダッキーと同じくかませ犬的役割に見えるけど、主人公のキースは最後ワッツを選ぶ。この辺、「ああやっぱり女の子が幸せになるのね」なんて思ってしまったが。
 ダッキーは映画の中盤でブレーンたちのことを誤解して、それでアンディーにひどいことを言った場面があった。ワッツは本当の気持ちをずっと隠して、そしてキースが振り向いてくれるのを待った。けど、デートやキスの練習台になるなんて、何気にこの娘やってることしたたかな印章あるんだよな。
 それと、父親と将来について言い争うする場面とかはこの映画で付け加えられた部分か。「僕の人生はいつ僕のものになるの?」
 二つの作品に共通しておもったこと。ジョン・ヒューズの脚本の特色なのかもしれないけど、「PIP」にせよ「恋しくて」にせよ、狭い場所でストーリーが展開されているんだよね。元々恋愛というのが狭い世界で展開していくから、その部分を取り出したのかもしれない。

恋しくて [DVD]

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*1:「HR」の淡島さんとボクサーの彼みたいな関係か