OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

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映画オールタイムベスト100

1オアシス 2リトル・ミス・サンシャイン 3気狂いピエロ 4愛のむきだし 5うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー 6暗殺の森 7シザーハンズ 8キャリー 9フォロー・ミー 10シャブ極道 11ダンサー・イン・ザ・ダーク 12マルホランド・ドライブ 13しとやかな獣…

LEGO(R)ムービー(フィル・ロード、クリストファー・ミラー) ★★★★

(@ミハマ7プレックス) よかったです!『スターウォーズ』や『2001年宇宙の旅』あたりの新古典というべき映画をもとに新世代の神話を作り上げていると思いました。 序盤はこれでもかってくらいの王道な展開を見たこともない映像でやってくれているところが…

アナと雪の女王(クリス・バック、ジェニファー・リー) ★★★★

れりごー!れりごー! 『アナと雪の女王』の何がいいって、やっぱりエルサの造る氷の造形で、単純に作り込みだけ見ても、もはや変態の域に達しているのだけれども、これがエルサの内面を如実に現していて、それがもう見事!こういうのって映画でしか見られな…

それでも夜は明ける(スティーヴ・マックイーン) ★★★★

連想した映画がなぜか『千と千尋の神隠し』と『TIME』だった。 スティーブ・マックイーン監督の映画を観るのは2作目。『SHAME』ではまだ文体を掴みきれていなかったが、今回はその文体により映画自体にも乗れた。長回しの多用により、作品自体の問題意識を観…

LIFE!(ベン・スティラー) ★★★★

確かに面白かったし、何度か泣いたけれども、(嫌な言い方になるが)多分年間ベストには喰い込まないだろうなあと思った。自分の中でそういった作品には一種の「毒」が必要な気がするので。 『エンド・オブ・ザ・ワールド』(スティーブ・カレルとキーラ・ナ…

小さいおうち(山田洋次) ★★★★★

(@シネマパレット) 歴史の不透明さに誠実に向かい合った作品。朝ドラのようなセットや芝居がかったセリフ回しがすべて有効に作用している。かといって、完全な絵空事にならないように役者の演技の間によって息が吹き込まれている。 やはりびっくりしたの…

Wake Up, Girls! 七人のアイドル(山本寛) ★★

こういう形式の作品も年末のランキングを考える際に考慮していいのだろうか。おそらく、TVシリーズのプリクエル的な作品なので単体の評価は難しいが、全体的に違和感。 さすが山本寛監督だけあって、作画のなめらかさとか美術とかは目を見張るものがあった。…

麦子さんと(吉田恵輔) ★★★

泣きました。吉田恵輔監督は、『さんかく』で恋愛がストーカー化する仮定を、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』では夢を諦めるということを描き、まずその着眼点にびっくりするのだけれど、今回は親不孝について子供の視点から描いていて、やはりこの映画も「…

もらとりあむタマ子(山下敦弘) ★★★★★

聞きしに勝る傑作。前田敦子という女優は『クロユリ団地』でも感じたけれど、覇気のなさが魅力に繋がっていて、その意味でこれはジャストフィットな素材だった。で、昨日見た映画の中で、一番ドラマを感じたのも実はこの映画だった。秋編にて死んだ目でロー…

キック・アス/ジャスティス・フォーエヴァー(ジェフ・ワドロウ) ★★★

(@シネマQ) 面白かったし、何シーンかでは泣いたし、中盤まではひょっとして前作超えもありうるかと思ったけれど、収束に手間取った印象。 正直、なんでモヤモヤ抱えているのかうまく言葉にできない。これは人によっては評価するポイントなのかもしれない…

オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 ★★★★★

DVDで鑑賞。 うぉぉマジかよ・・・。これはネタバレできん。観る予定のある人はなるべく事前情報を入れずに見てとしか。もし俺が普段あまり映画見ない人に最近のおすすめは?と聞かれたら間違いなくこれを勧める。 最初思ったのが、これシリーズものの「2」…

ウルフ・オブ・ウォールストリート(マーティン・スコセッシ) ★★★★

初めに言っておくと僕はそんなにスコセッシは好きな監督ではないです。『ミーン・ストリート』や『タクシードライバー』は好きだけれども、大作路線はちょっと疲れるので。ただ、それでもこの映画の超弩級さにはひれ伏すしかない。 とにかく、全編を通して明…

ニシノユキヒコの恋と冒険(井口奈巳) ★★★★

(@シネマQ) やばいな。すごい好きですよ、これ。好き度で言えば今年入って見た新作映画(といっても4本だが…)ではダントツ。中村ゆりかの透明感と、本田翼のめんどくささと、尾野真千子の母性がそれぞれ魅力的だった。 手元に資料がないので正確な引用が…

ビフォア・ミッドナイト(リチャード・リンクレイター) ★★★

(@桜坂劇場) 『ビフォア〜』シリーズの醍醐味とは、取り繕っている会話から徐々に本音が溢れていき、クライマックスで交わす会話の妙にある。今回も身につまされる。ジュリー・デルピーの怒り顔ちょっとトラウマ。 映画を語る方法はいくつかあって、この映…

トリック劇場版 ラストステージ  ★★

(@シネマQ) トリックの劇場版の中では一番出来がいいと思う。そりゃ、ミステリーとしては犯人が聞かれてもいないのに真相を明かすタイプのダメダメ作劇だし、小ネタの挟みもわずらわしい。けど、嫌いになれません。 ある程度『トリック』の登場人物に愛着…

もうひとりの息子 ★★

(@桜坂劇場) 評価の高い作品なので畏れ多いが、実はちょっと腑に落ちなかった。中東危機について浅学だからとは思うが、歴史的に根深い対立ゆえに果たしてこの解決でいいのだろうかと思ってしまったから。 『もうひとりの息子』に限らないけれど、海外の作…

武士の献立(朝原雄三) ★★★★

(@シネマQ) 面白かった。その前に見た『恋の渦』とは正反対で、旦那を立てつつも叱咤激励する良妻の物語だった。淡々としてはいるけれど、良質の映画。上戸彩は時代劇にはちょっと現代的すぎるかなと最初は思ったが、彼女の役割は封建的な時代に対する異端…

恋の渦(大根仁) ★★★

(@桜坂劇場) 僕にとっては怖い映画でした。町山智浩が見たら『トラウマ恋愛映画館』に入れるんじゃないのだろうか。観た後はタイトルの「恋の渦」という言葉が皮肉に響く。 あらかじめ言っておくと、とても評価が高い作品だし、ぼくも完成度の高さは認める…

ブリングリング(ソフィア・コッポラ) ★★★★★

@桜坂劇場。かなり楽しめました。 セレブから貴重品の盗難を行う彼女たちの動機ははっきりしないところや、セレブ宅の構えがまるでショッピングモールのように見えてくるのはおそらく意図的だろう。 ただ、彼女たちの罪悪感のなさを、若い世代の傾向だとか、…

ペコロスの母に会いに行く(森崎東) ★★★★

@桜坂劇場鑑賞。とてもよかったです。客席が笑いに包まれている状態というのを久々に体験したかもしれない。 漫画ではデフォルメで中和されていた部分が実写になるとリアルさゆえ辛い(悪い意味ではなく)部分もあったけれど、それも含め意義ある作品だった…

2013年観た映画ベスト10

とにかく迷いました。少なくとも、節操の無さという意味では、他の追随を許さないのではないかと自負しております。 余談だが、尊敬する映画評論家・町山智浩さんが以前自身のブログにこのようなことを書いていた。 「何も憎めない奴に、何かが本当に愛せる…

2013年観た映画ランキング(30位−11位)

ここらへんなんですけど、もうベスト10級というよりも、僕としては30位から21位までとか20位から11位までとかは、ほとんど裏ベストと裏の裏ベストを考えるようなかたちで作りました。 30位 パラノーマン〜ブライスホローの謎〜 とてもよくできたアニメ。技術…

2013年観た映画ランキング(50位−31位)

このあたりに来ると、ベスト10入りを一瞬は考えたような作品も出てきます。こんな順位つけてごめんなという枠です。 50位 愛、アムール フューチャーの先に待つもの。ぼくはこの映画にも51位に挙げた『ザ・フューチャー』に通じる退屈を感じた。似た演出意図…

2013年観た映画ランキング(75位−51位)

このあたりから、順位は低いけれど思い入れもあるといった作品も見えてきます。 特に、53位から51位にかけては、裏ベストといってもいいかもしれません。 75位 テッド そこまで嫌いじゃない。満席の会場で観てわりかし幸福な気分にはなれた。 ただ、やっぱり…

2013年観た映画ランキング(108−76位)

年の瀬のほど、いかがお過ごしでしょうか。 さて、毎年恒例(といっても2年目だが)の、今年公開の映画全部に順位をつけて、そのひとつひとつにコメントしていくというやつをやろうとおもいます。 完全に自己満足の企画ですが最後までおつきあいいただけると…

『舟を編む』(★★★★★)

2013/11/7鑑賞(DVD) 三浦しをんのベストセラー小説を『川の底からこんにちは』('10)等で知られる石井裕也監督が映画化。辞書作りを一生の仕事として選んだ青年・馬締を松田龍平が演じる。 原作既読で鑑賞。非常に楽しめました。 いきなり私事で申し訳ないが…

『県庁おもてなし課』(★★☆☆☆)

有川浩と三宅喜重(関西テレビ)のタッグは『阪急電車〜片道十五分の奇跡〜』('11)に続き二作目。 嫌いではないです。日曜の昼下がりに見るにはいい映画でした。 そもそもの問題なのだけど、原作の有川浩という人は「ラブコメを描きたい」という強固な作家性…

『スプリング・ブレイカーズ』(★★★★☆)

まず映像がかっこいい!PV的ではあるのだけれども、クラブミュージックの持つ高揚感とともに、合間に感じる寂寞をも表現していて文学性すら感じた。どことなくアメリカンニューシネマの香りもする。 最近の作品で類似点を指摘しやすい映画といえば、『プロジ…

『千年の愉楽』(★★★★★)

昨年事故死した若松孝二監督の遺作。中上健次の同名連作短編集を映画化。出演は寺島しのぶ、高良健吾、高岡蒼祐、染谷将太等。 不謹慎な言い方だが、若松孝二監督これが遺作だなんてかっこよすぎるでしょ!ぼくはこの先が観たかったよ。 まず思ったのが、本…

『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(★★★★☆)

大泉洋が主演を務める『探偵はBARにいる』('11)の2作目。友人のマサコ(ゴリ)が殺されたことを追う主人公は暗い闇に呑み込まれていく。 日本の娯楽映画で、出来が及第点以上だとそれだけで評価甘くなってしまう傾向があるのだが、それを差し引いても傑作! …