OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

2007-01-01から1年間の記事一覧

逆噴射家族

1984年の映画。監督は石井聰亙。出演は小林克也。倍賞美津子、有薗芳記、工藤夕貴、植木等。 内容は、念願のマイホームを手に入れた小林家、しかしそこにある日小林勝国(小林克也)の父寿国(植木等)が転がり込んできた。寿国のことをよく思わない家族たち…

街のあかり 

フィンランドの監督アキ・カウリスマキの2006年作。「敗者三部作」最終章となる作品。 ストーリーは、警備員をしているコイスティネン(ヤンネ・フーティアイネン)は、ある日偶然に出会った女性ミルヤ(マリア・ヤンヴェンヘルミ)に恋をするが、実は彼女は…

さよなら絶望先生 

マガジンで連載中の久米田康二の漫画のアニメ化。本連載のほうもアニメと連動した部分を見せていて面白かった。 ぼくは正直に言えば今まで新房昭之が監督した作品の面白さはわからなかった。特に「ぱにぽにだっしゅ」が・・・(だってあれ。登場人物多すぎて…

らき☆すた

美水かがみの漫画を京都アニメーションがアニメ化したもの。学園モノで、オタク少女泉こなたと、友人の柊つかさや柊かがみ、高良みゆき、また、こなたの従妹小早川ゆたかやその友人などから蜘蛛の巣状に話が広がるような、そんな展開を取っている。 原作を読…

吉本ばなな「哀しい予感」

とにかくタイトルが素敵だ。原マスミというミュージシャンの曲のタイトルからとったらしい。ぼくは原マスミは未聴だが、おそらくは吉本ばななの独特な雰囲気を伝えてくれる音楽に違いない。 幼少時の記憶を持たない女の子が19歳のときに家出して、変わり者の…

戦場のメリークリスマス

大島渚監督の1983年の映画。第二次世界大戦中のジャワでの捕虜施設での兵士たちの友情をテーマにした作品。 デヴィッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけしなど、演技畑とは違う俳優を起用したことで話題を呼んだ(らしい)。思うに、最近の映画におけるミュー…

夕凪の街、桜の国

佐々部清監督、こうの史代の漫画を原作にしたもの。主演は田中麗奈、麻生久美子。 前半は麻生久美子を主演に置いた、戦後12年が経過したまだ傷跡が残る広島の街を舞台にした物語。特に目新しいことのない物語なので演技に注目がいきます。 藤村志保は見事。…

遠くの空に消えた

行定勲監督のオリジナル作品。主演は神木隆之介、ささの友間、大後寿々花。 評価は散々みたいだけど、ちょっと面白かった。ただ、スクリーン効果はあるだろうな。DVDとかで観たら途中で観るのやめてたかもしれない。 よく言われているのは、場面場面で登場人…

天然コケッコー

くらもちふさこ原作、「ジョゼと虎と魚たち」の渡辺あや脚本、「リンダリンダリンダ」の山下敦弘監督の映画。主演は夏帆。 これは、今年一番の映画だ。とにかく、出演者の演技が自然すぎるのだ。よくぞこんな演技を引き出したなと敬服。 冒頭は夏帆のナレー…

本当はD=リンチ監督の「インランド・エンパイア」も観たのだけれど、自分はまだこの作品のレビューを書くには筆力が足りないと判断し、保留することにした。

KOTOKO「硝子の靡風」

KOTOKOのメジャーデビューアルバム。2005年発表。 なんとなくアニメ専属歌手の印象が強かったので、以前のぼくだったら聴いてなかったと思います。実際に、KOTOKOの口の中平べったい印象を受けるいかにもアニソン的な歌唱はあまり好みではないのですが。 こ…

LOW IQ 01「MASYER LOW」

LOW IQ 01のソロデビューアルバム。1999年発表。 一曲目「Never Shut Up」から肩の力が抜けています。名前とは裏腹に、かなり知的なサウンドだと思います。2曲目「Little Giant」の、普通のパンクサウンドかと思いきやラストがウエスタンで終わる感じもいい…

NICOTINE「CARNIVAL」

メロコアバンド・ニコチンのメジャーデビューアルバム。ゴキゲンな(でもどっか残酷な)ジャケットから想像されるとおり、スカ、マンボ、ボサノバ、挙句の果てにはヒップホップまで、多彩な音楽性が飛び出してきます。 このジャケット、ちょっとPUNK O-RAMA…

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

庵野秀明総監督のアニメ・新世紀エヴァンゲリオンの12年ぶりの新作。 自分は2年前に初めて観た、という、言ってみれば後追いのニワカなのだけれども、でもやっぱりエヴァは好きだー、と再実感した作品ではあります。映画が終わった瞬間周りがざわざわしはじ…

The Kinks「Ultimate Collection」

イギリスの長寿ロックバンド・キンクスのベストアルバム。2枚組で44曲。初めて聴きました。 キンクスって、たとえばビートルズなら「アビー・ロード」!、フーなら「マイ・ジェネレーション」!みたいなアルバムが存在し無いような気がします。それは決して…

Fishmans「空中キャンプ」

フィッシュマンズが1996年に発表したアルバム。 さて、フィッシュマンズについて語るとなると少し構えなくてはならないな。 ぼくがフィッシュマンズを知ったのは1997年のことで「MAGIC LOVE」がきっかけだった。第一印象は、 「弱い」 ということだ。 事実、…

マキシマム・ザ・ホルモン「ぶっ生き返す」

ミクスチャーバンド、マキシマム・ザ・ホルモン(以下ホルモン)のアルバム。2007年発表。 いきなりだけど、ホルモンほど「ミクスチャー」って言葉が似合うバンドもいないんじゃないのだろうか。ハードコア、メロコアをベースにしながらも「チューチュー〜」…

MASSIVE ATTACK「MEZZANINE」

ブリストル出身のユニット・マッシヴアタックの3枚目のアルバム。 昔トリップホップと呼ばれているジャンルがあって、その旗手として登場したのがこの3人組だったのだけれども、2007年現在そのジャンルはすでに衰退していて、エレクトロニカ(これも衰退気味…

森博嗣「有限と微小のパン」

森博嗣のS&Mシリーズの9作目にして最終作。 ページ数も多く、とにかく読み進むのが遅くて、思ったより時間がかかってしまった。もしかするとハズレかなと思うくらい、わけのわからない殺害現場状況だったし、建築学科ならぬぼくには部屋の位置関係をつかむの…

月光の囁き

喜国雅彦原作の漫画を塩田明彦が映画化したもの。1999年公開。出演は水橋研二、つぐみなど。 ストーリーは、同じ剣道部に所属する日高拓也(水橋)と北原紗月(つぐみ)は互いに好意を持っていながらも一番仲のいい友人同士という感じだったが、ある日日…

劇場版仮面ライダー電王 俺、誕生!

平成ライダーシリーズの映画化7本目、らしい。 ふと考えてみた。自分にとってまったく門外漢なものをいきなり見てみたらどんな反応が自分の中で起こるだろうか。自分にとって門外漢なものって何だ?それは特撮だ。そんなわけでぶらりと映画館に入ってみた。 …

村上春樹「ノルウェイの森」

「世界の中心で、愛をさけぶ」に抜かれるまでは日本の小説で発行部数No.1だった作品。 だけど、これって本当に238万人が読むような作品だろうか。いや、否定しているわけじゃなくてね。椎名林檎の「勝訴ストリップ」とかもそうだけど、思いっきり作者性を出…

伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」

映画を観る前に読んでみようかなあと思った。だから最初から河崎は瑛太をイメージしてしまった。 物語の根幹となるトリックは感づくことができた。けど、それを取り巻く真実の伏線が明らかになるさまは見事だった。ミステリーなのであまり語ることができない…

アヒルと鴨のコインロッカー

(【注】一部ネタバレに繋がるためお気をつけてください) 原作を読んだ直後に映画を観るという経験は別格だった。記憶に新しい魅力的な登場人物が実際の役者の体を借りて動き回っていたのだから。 役者はどれもイメージに合っていた。松田龍平だけは少々齟…

blue

魚喃キリコ原作、安藤尋監督、市川実日子と小西真奈美主演の映画。全体を通して淡々とした雰囲気が印象的。 なんだけどねえ。「世界の終わりという名の雑貨店」の人にも似たような兆候が感じられるけど、失敗した相米、という感じがしてしまった。 市川実日…

リボルバー 青い春

上に紹介した「青い春」のヒットを受けて作られたオリジナルビデオ作品らしい。原作は一応松本大洋なのだけれども、その原作として狩撫麻礼が書いたものがある。 メインキャストは玉木宏、森山未來、佐藤隆太と、「青い春」に比べ若干一般向けな印象。音楽も…

岸和田少年愚連隊

井筒和幸監督。出演はナインティナイン、大河内奈々子、宮迫博之など。当時の吉本の新進気鋭の芸人が多数出演。ブラックマヨネーズのブツブツのほうも出てる。 「パッチギ!」を観たとき思ったのだけれど、なぜこの人はもっとテンポよくしないのかなあ。けど…

青い春

2002年公開。豊田利晃監督。出演は松田龍平、新井浩文、高岡蒼甫など。脇役で瑛太や塚本高史も出演。鬼丸やKEE等も出ている。 自分は一応進学校出身であり、このような工業高校的雰囲気は体験したことないのだけれど、でもなぜだかこの高校のすさみ具合がす…

アメリカン・ビューティー

で、エレファント観てたらどことなくこの映画を思い出した。サム・メンデス監督の2000年作品。 朱夏も終わりにさしかかろうとしているケビン・スペイシーが娘の親友のウェス・ベントリーに一目ぼれし、体を鍛え始めるくだりが最高。 思うのだけれども、この…

エレファント

ガス・ヴァン・サントの映画。コロンバイン事件の影響を受けているとされている。 正直に言えば中二病っぽいというか、どことなく同性愛っぽさをかもし出させる主犯の2人とか、DQNっぽい女の子3人組が個室トイレで食べたものをもどす場面とか、いかにも病ん…